ともに時を重ねる
蝶野秀紀 木と漆のうつわ展
2019.12.13 fri - 12.23 mon
2020.1.4 sat - 1.13 mon
11:00 - 17:00
会期中無休
在廊日 12/13 12/14 12/21 12/22
蝶野さんのうつわは木目を活かした美しい拭き漆。
日々の暮らしにも取り入れやすく、我が家でも
欠かせないものになっています。
いつもきれいな塗りで心地よくお食事していただきたいと
お箸一膳から無償で塗り直してくださるのも嬉しい心遣いです。
近年取り組まれている和紙貼りの作品も充実してきました。
日常で末永く楽しんで使って頂ける漆のうつわ。
どうぞご高覧ください。
DM
- 暮らしに馴染む漆 -
特別な日だけでなく、日常でこそ
使って頂きたい蝶野さんの漆のうつわ。
我が家で使う漆の椀も、もう10年を迎えます。
「漆は手入れが大変そう」
「値が張るもので、日常にはもったいなくて」
というお声を頂くことがありますが、
一度お使い頂けると、これほど扱いやすい
器もそうないとお分かり頂けることと思います。
使い続けることで程よい湿気が保たれ、むしろ長持ちします。
子から孫の代までも、ずっと受け継いで使って頂けます。
可愛い手にもぴったりの小さな椀。
蝶野さんがお子さんのために作られたのが最初だそう。
大きくなってからも、小鉢としてずっと活躍してくれます。
漆の特長として「丈夫である」とともに「抗菌性がある」という点が挙げられます。
お子さんが初めてお使いになる器としても是非お薦めしたい器です。
- 制作の現場 -
蝶野さんのうつわは「拭き漆」という技法によるもの。
木目の面白さを活かしながら削った木地の下地を
丁寧に整えた後、そこに何度も漆を薄く塗り重ね、
木目の面白さを活かしながら漆の美しさを表現されています。
蝶野さんが「拭き漆」にこだわるのは
「木目の美しさを生かしたい」という思いから。
本来漆は分業制で、主に木地師と塗師(下地と上塗り)の
仕事に分かれますが、木材の買い付け、製材、轆轤引き、
下地、漆塗りまで、ひとつひとつを自ら行われています。
削りの様子。
手前にあるノミも
全部自作のもの。
型に合わせて器の原型を切り出します。
最近では、奥様の千帆さんも成形に関わられるように。
お仕事の上でも大事なパートナーです。
「錆(さび)漆」を塗り重ね、ベースを作ります。
何度も塗りと乾燥を繰り返し仕上げていきます。
この仕事を丁寧に行うことが美しい仕上がりに
繋がります。