小林裕之さん 希さんの工房を訪ねて
ご夫婦でガラス作品を制作されている小林裕之さん、希さん。
底まで均一に吹かれた端正な作品はどのように生まれているのでしょう。
京都伏見の工房をご訪問しました。
HPに掲載されている、ゆらぎのあるグラス。
ご自宅に隣接した工房。
こちらには窯が設置されています。
鉄パイプのような吹き竿の先に溶解窯から適量に玉を取り、
型の中に吹いて膨らませたガラスを吹き込んで成形します。
形成した後、徐冷窯で冷やします。
こちらは型から出したもの。
花器のような美しさがありますが、ここから
グラスや鉢にするためにカットして磨く工程があります。
12角の型
ゆらぎ模様をつける時に使う型
成型後の加工は別棟の加工用の工房で行われます。
グリーンの可愛らしい外観の加工工房
運ばれてきた作品になる前のもの
カットする位置に印をつけ、切断します。
カットされた後の上部部分
こちらは片口
成型後に口を付けます
どこか懐かしい佇まいのある作品を作りたい、というお二人。
テストされているいろいろなデザインの器を拝見しました。
訪問した折から二年が経とうとしていますが、
新しい作品を生み出されるのと同時に
表面のゆらぎを調整されたり、口辺の削りを改良されたり
日々ブラッシュアップされています。
工房も今年で二十周年になられるとのこと。
それぞれで制作されていた時代から、二人で一つの器を作る時代へ。
二十年もの時間を重ねることは簡単なことではなく、
いろいろな出来事を超えてられてきたことと思います。
周りを柔らかにされる、とても仲の良いご夫婦。
お話をお聞きしている間、何度もお互いのお顔を見ながら
笑顔で答えられるのが印象に残りました。
端正な表情を持ちつつ日常に寄り添ってくれる作品達。
これからも楽しみなお二人です。
instagramより https://www.instagram.com/kobayashi_glass_works/?hl=ja